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設備台帳の作り方|Excelで点検対象・周期・履歴を管理する方法

設備台帳の作り方|点検対象・周期・履歴を整理

この記事で分かる3つのこと

「同じ設備が別の名前で登録されている」「前回の点検記録が見つからない」「交換済みなのに古い機器で予定を組んでしまう」。点検対象の情報が複数のExcelや報告書に分かれていると、工程を作る前の確認に時間がかかります。

設備台帳は、設備ごとの識別情報、設置場所、仕様、管理担当などを整理する管理の基礎資料です。 点検に使う場合は、基本情報と点検項目・履歴を設備IDでつなぐと、対象の取り違えや確認漏れを減らせます。

設備台帳とは?点検表・固定資産台帳との違い

資料主な目的主な管理単位
設備台帳設備を特定し、保全に必要な情報を参照する機器・設備の管理単位
点検表点検項目ごとの実施結果を記録する点検実施と項目
固定資産台帳会計上の資産情報を管理する会計上の資産単位

1つの会計上の資産に複数の点検対象が含まれる場合や、設備の一部分だけを交換する場合があります。設備IDと資産番号は必要に応じて対応付けますが、同じ単位とは限りません。

日本プラントメンテナンス協会の資料でも、機器台帳に仕様だけでなく重要度・保全方式・履歴を持たせる考え方が示されています。台帳を、設備名を探すだけの一覧から、保全の判断に使える情報へ整えることが大切です。参考:日本プラントメンテナンス協会の設備管理資料(PDF)

設備台帳に必要な項目と、設備IDの決め方

情報の区分項目例入力時のポイント
識別設備ID、設備名、型式、製造番号名称だけで同一設備と判断しない
場所拠点、建物、階、室、設置位置現地で特定できる粒度にする
仕様メーカー、能力、使用条件銘板や資料と照合する
管理担当部門、連絡先の役割、稼働状態担当者変更時の更新元を決める
保全重要度、点検項目ID、関連図面判断根拠を参照できるようにする
変更設置日、更新日、廃止日、後継設備ID過去の履歴を失わないようにする

設備名が変わってもIDは変えない

「本館ポンプ」「1階ポンプ」などの呼び名とは別に、EQ-0001のような一意のIDを決めます。場所の移動や名称変更でも同じ機器なら継続し、機器全体を交換した場合は新しいIDと旧IDを対応付ける、といったルールを先に決めます。部分交換をどこまで別管理するかも、保全の単位に合わせて統一します。

一つの設備に複数の点検を持たせる

目視確認、測定、定期整備などで実施条件が異なる場合、設備台帳に「次回点検日」を一つだけ置くと、どの点検の予定か分からなくなります。設備IDと点検項目IDの組み合わせで、基準・予定・履歴を持たせます。

Excelの設備台帳は3つの一覧に分ける

設備一覧から基本情報・点検予定・履歴を確認する画面イメージ。設備IDで情報をひも付けます。
設備一覧から基本情報・点検予定・履歴を確認する画面イメージ。設備IDで情報をひも付けます。
架空データによる説明用イメージです。実際のExcel・製品画面ではありません。画像を押すと拡大できます。

以下は構造を説明するための架空データです。設備名・周期・予定日は例であり、実際の点検要件を示すものではありません。

1.設備基本情報:1行を1設備にする

設備ID設備名設置場所型式稼働状態担当
EQ-0001循環ポンプA本館1階機械室P-A100稼働中設備管理係
EQ-0002送風機B別館屋上F-B200稼働中設備管理係
EQ-0003旧ポンプC撤去済みP-C100廃止設備管理係

2.点検管理:設備ごと・点検項目ごとに条件を持つ

設備ID項目ID点検内容周期・根拠次回予定状態
EQ-0001CHK-01定型確認月次/社内基準M-01の例2026/10/15仮予定
EQ-0001CHK-02整備年次/承認済み計画の例2026/12/10停止日調整中
EQ-0002CHK-03状態確認根拠資料を確認中未設定要確認

期限と予定日は別の項目です。契約や基準で定めた期限がある場合はその根拠と期限も記録し、予定を変更しても期限を上書きしません。

3.実施履歴:点検のたびに行を追加する

記録ID設備ID項目ID実施日結果記録の参照先
R-0101EQ-0001CHK-012026/9/15異常なし報告書R-0101
R-0102EQ-0002CHK-032026/9/18要対応報告書R-0102

設備IDを共通にして、基本情報から履歴を探せるようにします。設備の1行へ結果を上書きし続けると、以前の状態や故障の経緯が失われます。

設備台帳を作成する5つの手順

  • 対象拠点と設備の管理単位を決め、図面・既存一覧・銘板情報を集める。
  • 名称や型式を照合し、同じ設備の重複候補と未確認の設備を分ける。
  • 設備IDを割り当て、現地や根拠資料で設置場所・稼働状態を確認する。
  • 設備IDへ点検項目・基準・予定・履歴を対応付ける。
  • 更新担当と確認手順を決め、1拠点で使って不足項目を補う。

情報が合わないときは、どちらが正しいかを推測して統合せず、根拠資料と確認担当を残します。稼働中・休止・廃止・未確認などの入力候補を統一すると、工程作成時に対象を絞りやすくなります。

Excelで重複と期限を確認する

設備基本情報のA列を設備IDとした場合、補助列へ次の式を入れると同じIDの重複候補を見つけられます。重複を検出する式は、点検履歴など同じIDが複数行に出る一覧へそのまま適用しません。

=IF(A2="","ID未入力",IF(COUNTIF($A$2:$A$500,A2)>1,"ID重複",""))

点検管理一覧のF列に期限、G列に実施状態がある場合、未完了で期限を過ぎた行を次の式で抽出できます。F列はExcelの日付値、G列は統一した状態名で入力します。

=IF(G2="完了","",IF(F2="","期限要確認",IF(F2<TODAY(),"期限超過","")))

期限のない点検まで一律に日付を作るのではなく、対象外や根拠確認中を区別します。通知の色だけで対応を終えず、誰が何を確認するかを決めてください。

交換・移設・廃止のときに台帳を更新する

実務の流れ設備の変更を履歴と工程へ反映する
01 変更を受け付ける

交換・移設・廃止を記録

02 根拠を確認する

現地・資料と照合

03 予定へ反映する

対象と未完了作業を見直す

自社の運用を整理するための説明図です。製品画面や導入実績ではありません。

交換時は、旧機器の履歴を残し、新しい機器の情報と対応付けます。廃止した行をすぐ削除すると、過去の報告書から設備をたどれなくなるため、状態で管理します。未完了の点検や手配済み作業をどう扱うかも確認します。

所有者、保守会社、現場担当など、情報を更新する人が複数いる場合は、変更の受付先と承認者を決めます。「情報を受け取った」と「台帳・次回予定に反映した」を別の状態として残すと、対応の途中が見えるようになります。

設備台帳を点検工程の作成につなげる

台帳を整えると、次月に必要な点検対象と、その場所・条件を抽出する土台になります。ただし台帳だけでは、所要時間や必要人数、顧客の希望時間が不足することがあります。工程作成に必要な情報を一覧で確認しましょう。

台帳から参照するもの工程作成時に追加・確認するもの
設備ID・設置場所訪問先、入口、移動時間
点検項目・基準・期限作業時間、実施可能な期間
稼働状態・重要度停止条件、立ち会い、優先順位
点検・故障の履歴今回追加する作業と必要機材

AIで資料から項目を読み取る場合も、原本のどこを参照したかと未確認項目を残します。名称が似た別機器を統合しないよう、型式・製造番号・場所などを人が照合します。整理した案件を予定にする方法は、作業予定表の作り方|Excelの月間・週間記入例とAIを使った変更管理で説明しています。

台帳の整備効果は、対象設備を特定する時間、未確認項目の件数、廃止機器を予定へ含めた件数などで確かめます。項目を増やすことより、正しい対象を工程へ渡せることを重視しましょう。

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サービスの対応範囲・費用について
ビジコンのAI点検・工程作成サービスについては、対象業務、案件数・拠点数、既存データ、必要な連携・開発の範囲を整理し、具体的な対応範囲と費用を相談時にご確認ください。記事内の数値例は考え方を説明するための仮定であり、サービス料金や導入効果を示すものではありません。

この記事の著者

株式会社ビジコン

株式会社ビジコンは、AIBPO・AI伴走支援・AIシステム開発を通じて、製造・建設・メンテナンス分野のお客様の業務効率化とビジネス成長を支援しています。

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